母校のサービスデザインを実践している研究会の
研究発表会を見学して来た.
4つの研究が産学協同で行われてて、
それなりの予算を基に、リサーチベースで
サービスの提案が行われていた.
デザインシンキングやサービスデザインを学び始めて
まだ数年の自分にとっては、
実務でこの分野に関わっていると言っても
まだまだ未熟な部分が多くて、
学生たちの成功している部分、失敗している部分
それぞれがものすごく勉強になった.
特に今回は2つはもう一ヒネリすればビジネスになるような研究と、
所謂学生の提案 みたいなもの2つと、明確に別れている印象だった.
学生のレベルは、この彼らのアウトプットの差ほどには
プレゼのレベル等を見る限りでは無いのに、
こんなに差が出るのはなぜか?
そこに自分が実務で行う際の重要なエレメントが潜んでいる気がして、
その差分を生む”何か”をいろいろと妄想していた.
このデザインアプローチはザックリ分けると、3フェーズに分類できる.
1 リサーチ/問題定義
2 アイデレーション
3 プロトタイピング/テスト
で、実際はこの3stepを挟むカタチで、
0 経営戦略orマーケティング戦略
4 マネタイジング/ビジネスモデル化
がある.
で
今回見ていて3つの重要な成否を分けるポイントがあった気がする.
1つは、
この0への認識の甘さ or 連携の欠如.
これは学生プロジェクトだからしょうがない部分はあるけれど、
一方、お題を出している企業に、0が明確に定義されていなかったりすることで、
問題が広がり過ぎて、手に負えなくなってしまっていた.
0が弱ければ、少なくともマーケティング戦略の部分から
ある程度つくり直してその部分をクリアにしないと、
下のフェーズにいくのは難しい.
2つめは、
1のリサーチの精度.
一般的人へのリサーチとエクストリームユーザーへのリサーチがあって、
片方しかできていなかったり、せっかくエクストリームに出会えているのに、
インサイトの彫り込みが薄過ぎて、
安直な解決策になっていしまっているチームがあった.
3つめが、
2のアイデレーションの部分.
1とも繋がるのだけれど、
0でばっくりとした方針ができて、
1を経て、問題を2に向けて抽象度をコントロールして定義するのだけれど、
コレ自体ができていないチームがあった.
コレができてないと2はただのブレストで、
リサーチの意味が無くなってしまう.
まとめると、
・大本の戦略との連続性への認識
・驚きのあるレベルまでのインサイトの彫り込み
・抽象度を的確にコントロールした課題の定義
当然この先に4のマネタイズの部分があるけれど、
むしろ3までいければ、4は自ずと見えて来るので
特に学生レベルでは0−3がちゃんとできればいいんだと思う.
今回の発表では、
逆にこれらの0−3をできているチームがあったことで、
そうでなにところとの差分がよりクリアに見えて、
個人的にはめちゃくちゃ勉強になった.
自分の仕事でも、
0−4全部を高次にできるよう、がんばろう!!