石川県七尾市というところで街起こしをしようと
いろいろと活動している友人がピックアップしていた、
nieveという集まり.
東京で働きながら、週末は新島でハウスシェアをして、
そこで農業をしながら、バーをやったり野菜を売ったりしている彼ら.
ちょっと実体は分からないけど、
いろんな可能性を感じたし、ふつーにこういうことがやりたいと思った.
二拠点居住スタイル というのは、
R不動産の馬場さんが千葉の房総と東東京でやっていて、
それについて書かれた本を読んだときから、
なんか素敵だなーと思ってた.
彼の場合は、サーフィンのできる一戸建てで、
何人かで大きめの土地を購入してそこに何軒か建てて、
ヴィレッジ的にして住まうというものだった.
東京で100m2のマンションに住むのと、
東京で30m2と房総で100m2両方持つのが同じコストなら、
こっちの方が楽しいじゃないか、リッチじゃないか というロジック.
これはこれで素敵なんだけど、
今回、ピンときたのは、
僕が最近シェアハウスが新しい村落共同体みたいなものになれるんじゃないかと
思っていた矢先、
シェアハウス x 島 x 農業 x デザイン x 商売 という、
めちゃくちゃおいしいところ取りの彼らnieveの活動を知ったからだった.
そこらへんを整理してみる.
シェアハウス x 島
新島は品川らへんの港から2時間そこそこで高速艇で行ける場所.
これは電車で1時間で行ける房総と比べると、
若干利便性は落ちるわけだけど、その分の異世界観が味わえ、
十分な費用対効果があると感じる.
シェアハウス x 島 x 農業
さらに、ここに農業が加わる事で、サーフィンのように
フローのアクティビティじゃなく、ストックとしてのアクティビティが発生する.
そして、これは、崩壊したけどずっと日本の骨格だった、
村落共同体と同じ様なストックだ.
違うのは、彼らが半強制的にそこに住まうのではなく、
選択的にそこに住まい、選択的に共同体を生成できているところ.
ここが、地縁にしばられていた旧村落共同体と大きく違い、
その意味で画期的に新しいと言える.
これまでの、UターンやIターンじゃない、言うなればOターン.
そこが詰まらなくなれば、また違う場所で、
ひょっとしたら違う仲間と共同体をつくることも許容されるような、
ゆるい包括生のある共同体なんである.
で このゆるさ が 社会システム的には重要で、
なんだかこれから成長しそうな気がする所以である.
シェアハウス x 島 x 農業 x デザイン
さらに、彼らはエディターやデザイナーがいたりして、
自分たちの生活やその風景をインテリアやパッケージやweb上で
デザインしている.
これは、ただ住まうよりも、もう一つリッチな暮らし方だし、
彼らのデザインで、少し大きな地域にもそういう
サイトスペシフィックなアイコンができてきたら、
失った地域のカタチみたいなのをもう少し共有できるかも知れないし、
ある種非生産的なものを生産できるというのは、
文明的に非常に重要なファクターでもある.
シェアハウス x 島 x 農業 x デザイン x 商売
おもしろいのは、
そういった、刺激的なパッケージを、商売というパッケージにして、
発信しているこということ.
自分たちでつくったアシタバを、パッケージデザインして、
売り方を地場の人達に学んで、島外に売る.
それをweb上で公開する.
だから、
この新しい村落共同体は、
分断されながら繋がっているんである.
これが、現代人が感じる、すごく大切なファクターなんじゃないかと、
僕は思うし、だからすごくエキサイティングな暮らしだと言える.
多分、
彼らはただ、楽しい事がやりたくてそういったことを
やっているんだと思うんだけど、
多分、きっかけはそれで良くて、意味付けはまた別の人がすればいい.
僕は、こんな妄想を抱えながら、
そういった新しい村落共同体をつくり出すプレイヤーの一人になって、
その後サポーターにもなって、おもしろい日本をつくっていきたいと思った.